USCPA受験者は簿記2級を取得するべき3つの理由

簿記学習

最近話題のUSCPA。実は筆者もその取得を目指し、ひっそりと勉強を続けています。

USCPAを目指すにあたって良く耳にするのは、先に簿記2級を取った方がいいのか、という話です。これから受験を目指す学生さんや、業界未経験の社会人の皆さん、同じような疑問を感じている方は多いのではないでしょうか?

筆者は結論として、簿記2級は先に取ってしまった方が良いと思います。

この記事では勉強中の筆者が感じた、USCPAを取得する前に簿記2級を取得するべき理由を以下3つにわけて紹介します。

①FARの学習効率の向上

②モチベーションの維持

②転職や就職に役立つ

ただでさえ難しいUSCPA、他の試験なんて受けている暇がないと思う方も多いでしょう。この記事を読んで、迷いを断ち切ってください。

これから学習を進める方にとって少しでも参考になれば幸いです。

①FARの学習効率の向上

USCPAは何と言ってもFARがきついですよね。

範囲が広く、USGAAPとIFRSの差異も意識する必要があり、煩雑です。

そこで、簿記2級をまず学習するのは戦略的にグッドです。

経験値によって異なる難易度

そもそもUSCPAを目指している方で簿記2級を持っていない方は、学生を含めた会計未経験者もしくは実務経験はあるけど資格を所持していない方にわかれると思います。

実務経験のある方はある程度経験から理解できる部分は多いでしょう。対して実務経験のない方はわからないことばかりでかなり苦労します。

特に実務未経験の方は絶対に一度は簿記を通して会計を体系的に学んだ方がいいです。

実務経験のある方もご自身のスキルの確認や頭の整理のために簿記2級の取得をおすすめします。実務上のもやもやもある程度解消されます。

簿記1級より簿記2級

ここで簿記1級ではなく、簿記2級を強く推す理由はコストパフォーマンスに優れているからです。費用的な面ももちろんですが、期間的な意味でも早ければ3ヶ月程度で取得可能です。

実際に筆者は3ヶ月で簿記2級を取得しました。
興味のある方は以下の記事を参照ください。

対して、簿記1級を取得するとなると、テキストも多く、6ヶ月から1年以上の学習期間が必要になります。もちろん専門的な知識として素晴らしい資格ではありますが、USCPAの合格を目指す場合、USCPAの学習に期間を割くべきでしょう。

まずはしっかり日本語で理解

USCPAはアビタスなどのスクールで学べば日本語での学習が可能です。とはいえ、常に英語で問題を解いていく必要があり、日本語で理解→英語に翻訳→英語でアウトプット(問題演習)→日本語で解説確認というステップを踏みます。

この英語を挟む工程で会計論点の構造理解が難しくなります。

意外と全体像が掴みにくくなるんですね。

簿記2級の会計論点は日本基準(JGAAP)ですので、USGAAPとはやや違う部分もあります。

しかし、論点に差異があれど、会計思考は充分に養われますので、そこに不安を感じる必要はありません。

むしろ、日本基準に対してUSGAAPではこういうルールなんだな、という差異を感じられた方が、記憶に定着しやすく、学習効率が上がります。

大事なことは日本語で会計知識の土台をしっかりと身に着けることです。特に実務未経験の場合、簿記2級レベルの会計知識を網羅的に学習すれば、かなり業務イメージがつくと思います。

仕訳に強くなる

私がUSCPAの学習をしていて思うのは、仕訳を練習する問題が少ないように感じるところです。

USCPAは会計士としての国際資格ですから、仕訳には慣れておきたいですよね。簿記2級の勉強を通して、仕訳をたくさん書くことになります。

簿記の学習は非常に実務的ですので、そういった意味でもUSCPAを学習する前に学習しておくと良いですね。

USCPAの学習だけでは弱い部分をしっかりカバーしてくれるので、絶対に学習効率は向上します。

②モチベーションの維持

USCPAの勉強期間は決して短くはありません。
そこで大事になるのがモチベーションの維持です。

USCPAは4つの試験にクリアしなければ名乗れない

USCPAは試験が4回あります。全てに合格しない限り、USCPAを名乗ることはできません。もちろん科目合格も十分すごいです。ですが、USCPAになるには長い道のりに耐える忍耐力が必要です。

対して、簿記2級はそれほど難易度は高くないものの、どんな企業でも評価される汎用性の高い資格です。(もちろんちゃんと勉強しないと受からないですよ!)

これから続く長い戦いに備えて、あらかじめ簿記2級を取得することは、高いモチベーションの維持に繋がります。

合格の成功体験を重ねる

資格試験に合格することは、成功体験になります。

勝つクセをつける意味でも取得可能性の高いものを先に取っておくことは有益です。

USCPAをやり続けて合格もできずモチベーションが下がってしまうというのは一番良くないです。

特に資格試験自体に慣れていない方は、簿記2級の学習の中で学習のコツも掴みやすくなります。

③転職や就職に役立つ

USCPAを取得する目的にもよりますが、主な目的は就職や転職でしょう。監査法人や外資系企業、コンサルティング会社などへの転職を考えている方も多いでしょう。

実務未経験の方の場合、中途採用であればUSCPAを取得するまで会計関連職に就くのは難しいです。USCPAを取得しても経験者の方が優遇されることは間違いありません。そこで、簿記2級を持っていると、先に転職してキャリアを築くことが可能です。

簿記2級はコスパ最高の武器

簿記2級を取得すれば、未経験でも会計関連職への転職は不可能ではありません。

先ほども述べましたが、簿記2級は非常にコスパの良い資格です。

学習コスト(費用、期間)は低く、得られるリターンは大きいです。

現職が全く関係ない職種の場合は、早めに簿記の取得をしてしまって、関連性のある職種に転職するのは良い判断だと思います。USCPAを取得後はその企業でアピールして昇格するのもアリですし、さらに高みを目指して転職するのもアリです。

選択肢が広がる

たかが資格、されど資格です。簿記2級を所持していると応募できる職種はかなり広がる印象です。どんな企業でも簿記2級程度の知識を持った人材は優遇されます。

経験者ならスキルアップ、年収アップの転職にも繋がるでしょう。

USCPAを取得したい方の目標は高いと思いますが、リスクヘッジの手段として、関連資格を取得することで選択肢を広げて置くのは良いことだと思います。

まとめ

結論、USCPAを受ける方で簿記2級を所持していない方は早期に簿記2級は取ってしまった方がいいです。簿記2級があるだけでもあなたの市場価値は上がります。

未経験者の方は転職のきっかけになりますし、経験者の方は説得力が上がり、スキルアップの転職も可能です。

USCPAだけに集中して資格取得まで突っ切る忍耐力も大切ですが、せっかくUSCPAの学習を始めたこのタイミングで是非取得をしてみてはいかがでしょうか。

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